緩和ケア医による「死に方」の教科書を読む
今をよく生きるために「死」を考えることは避けて通れません。
遅かれ早かれいつかは行く道ならば、最期はどうなるのか知っておきたいという気持ちがあります。
知ったからといって必ずしも満足できる旅立ちができるかはわかりませんが。
その時にうろたえるだけになりたくないのです。
知らないから怖いのだ、ということもあるでしょう。
本日ご紹介する本のタイトルは直接的です。
「家で死のう!」
今の日本で希望するなら、相当な覚悟と準備が必要な気がしますね。
それでは早速、中身を見ていきましょう。
「家で死のう!」萬田緑平 著
「家で死のう!」
副題:緩和ケア医による「死に方」の教科書
著者:萬田緑平
出版社:フォレスト出版
出版年:2022年
分類:医学
個人的エッセンス 10
- 「元気がなくなり、食事がとれなくなり、歩けなくなり、寝ている時間が長くなる
水も飲まなくなり、トイレも行かなくなり、意識がなくなり呼吸が止まる」
万人に訪れる死の経過は1日~数年まで時間の幅がある - 病院で治療する以外に家で生き抜く選択肢がある
治療の効果を苦痛が上回ったら撤退する - 顔や性格が違うように老化の臓器寿命はひとそれぞれ
- 病気とは?臓器や体のシステムが早く老化した場合につけられる名前
難病とは若くして原因が解明できないもの(若くして老化した) - 肺炎が怖い病気ではなく死ぬ前の状態が肺炎
- 健康にいいとは?寿命を縮めないようにすること
- 人の死は飛行機のようなもの、墜落か軟着陸か
死が苦しいのではなく苦しくなるところまで生きさせられてしまう - 疲れたとは?体幹の筋肉の衰え
- きちんと生きてきた人は延命をのぞまない
- ありがとうは早く伝え合う。
生ききる気力を引き出す最高のクスリ。
読み終えて
著者は外科医を経て、開業医として在宅緩和ケア医の専門として看取りを行ってきたお医者さまです。
ついこの間まで元氣だったのに「胃ろう」か「余命わずか」の選択を迫られる家族。
家に連れ帰ってから100歳、1年半生き抜いたケースもあるのですね。
エビデンス全盛時代ですが、大事なのは本人にとって効くのかどうか。
やはり健康法は体に訊くのが一番なのだと改めて思いました。
なぜ、長生きをしたいのか、
やり残したことがあるならなぜしてこなかったのか、
という問いに考えさせられました。
よりよく生きるために、若い世代の方にも読んでいただきたい本です。
関連データ
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私の感想はコチラです。
(参考記事:最後まで元氣に生き、ヒラリと仕舞う本を読む)
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