読書と緑のお散歩は特等席で「本を読んだら散歩に行こう」を読む

   

人の興味関心というものは年月とともに変わりゆくものです。

 

たとえば若い時代の悩みといえば、恋バナ相談をされることも多かったですね。

人生後半を意識せざるを得ない状況になってきますと、身軽であるということが大切に思えてきます。

後半の荒波にもまれても大丈夫な体力気力でありたいと。

それでも変わらない興味、関心といえば読書と緑のお散歩でしょうか。

この2つは人生の終わりに近づくまで楽しめるような気がしますから。

 

本日ご紹介する本は、本と散歩のふたつのキーワードがそのまま入った本です。

それでは早速、中身を見ていきましょう。

 

「本を読んだら散歩に行こう」村井理子 著

本を読んだら散歩に行こう

著者:村井理子
出版社:
集英社
出版年:2022年
分類:評論・エッセイ

個人的エッセンス 10

  1. 自分のために料理に向き合ってみたい人のために「ケンタロウ1003レシピ」
  2. 日記を読む行為はその瞬間が確かにあったことをかみしめること
    誰かのブログを読むことも唯一無二の瞬間を見せてもらうこと
  3. 人はなぜ文章を書くのか。「善く、生きる」ため(by 近藤康太郎「三行で撃つ」より)
  4. 野菜サンドとコーヒーが美味しい店で、静かに本でも読みたい「サンドウィッチと喫茶の時間」
  5. 男性の育児エッセイで最も好きな1冊「こうしておれは父になる」
  6. 五十歳前後に達すると、世の中の景色がからりと変わって見えてくる
    突然、様々なものごとが視界に入り始め、そしてその意味が、理由が、自然に頭に流れ込んでくるようになる
  7. 腹が立つことも、荒唐無稽な言い分も、よく考えてみたら相手にも理由がある
  8. 心臓をぎゅっと掴まれてしまうほど素晴らしい世界「ビジュアルマップ大図鑑世界史」
  9. 人間はだれしも心のなかに自分だけの空間を持っている
    そこに本来の自分を住まわせるだけで暮らしはずいぶん楽になる
  10. 本と一緒に成長してきた人間には動画の動く文字は遅いと感じる
    情報収集や処理のやり方が子世代とは違っていると推測している

読み終えて

既読の本もありましたが紹介本のほとんどがすぐに読みたくなって困りました。

特に共感した部分は、自分の本好き、文字好きである所以がわかったと思えた巻末の「おわりに」。

 

本を読む時に文字をある程度まとめて取り込んで処理する方法は著者と同様です。

この情報収集方法は長年のうちに培われてきたものだと思います。

文章の前後を意識しながら全体を理解していくので動く文字に弱いのかもしれないとは頷ける仮説でした。

読書好きの方には共感していただけるのではないでしょうか。

 

文章を読むスピードが速いという特性を生かしつつ、新しい情報集にも取り組んでいきたいものですね。

エッセイに共感し、書評箇所での新しい本の出会いにワクワクし、満足感の高い1冊です。

関連データ

★本日ご紹介した本

題名が秀逸。

私のための本?と思わせてくれました。

 

★あわせて読みたい本

翻訳者の方の書評本はどうして面白いのでしょうか。

研ぎ澄まされた言語感覚かもしれませんね。

こちらの本も色褪せません。

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