「お裾分け」は失礼?「お福分け」との違いとは?
私たちは普段モノを書く時、無意識に言葉や漢字を選んでいます。
その選択理由は、常用漢字であったり長年の勘であったりと様々ですよね。
文章サポートライター梨理です。
この気持ちにピッタリな言葉は何だろうと迷うことはありませんか?
別に文学者でなくても、一人前の社会人として適切な言葉を使いたいもの。
そんな言葉と漢字の選択を探ります。
今回取り上げる言葉は「お裾分け」と「お福分け」です。
このふたつ、使い分けていますか?
「お裾分け」と「お福分け」のニュアンスの違いを探る
1.お裾分け
いただいきものをお分けする時によく使われる言葉ですね。
「お裾分けですが」の言葉を添えてお渡しします。
何の違和感もなく使っていた頃もありました。
例文:お裾分けですがどうぞ召し上がってください
「お福分け」の言葉を知れば、字面を見たらこちらを使う方がが良さそうと感じますよね。
お裾分け・お福分けには、どのような違い、使い分けがされているのでしょうか?
手元の辞書で引いてみました。
お裾分けとはよそ様からいただいものや利益を他人に分け与えることです。
分け与えるという言葉から推測できるように、上から下への意味も入っているとする説もあります。
お裾分けという言葉には「裾」という下側の漢字が使われています。
「つまらないものですが」
という謙譲の気持ちも入っているように思います。
実際に「お裾分け」は、友人間のやりとりでも日常的に使われている言葉です。
2.お福分け
「お福分け」という言葉は「お裾分け」に比べるとあまり使われていない印象です。
簡易的な辞書だとこの言葉が載っていないものもあります。
「お福分け」は福を分けること。
元はおめでたい品物をお分けする意味だけだったのかもしれませんね。
いただきものをよそ様にお分けする時にも、使われるようになったのかと想像します。
昨今は響きが良い「お福分け」を使われる人が増えたように感じます。
福を分けてもらうという気分がいいですものね。
例文:お福分けですのでご遠慮なくどうぞ。
3.結論
「お裾分け」に目下に分け与えるものと取る人もいるので、目上の方には使わない方が無難です。
「お福分け」はおめでたい引き出物やhappyな品物ならピッタリ。
ただし、お裾分けに比べると一般的ではないかもしれません。
言葉自体を認識していない人も多いのです。
これは個人的体感となりますが、
時代と共に「お裾分け」一辺倒(謙譲の気持ちも込められていた)から
happyな印象の「お福分け」がシェアを上げて来ている。
ようにも感じました。
ふたつの言葉の使い分けは、普段の関係性などからケースバイケースになります。
「お裾分け」と「お福分け」の選択まとめ
言葉の意味は世につれ変遷します。
人によってニュアンスも受け取り方も違います。
今回は「お裾分け」と「お福分け」を取り上げました。
初対面の方へ贈る時や迷う場面では、こんな風に言い換えたらどうでしょうか。
例文:いただきものですがどうぞ。お福分けの気持ちです。
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