「羊と鋼の森」 宮下 奈都 著
この本を最初に知ったのは、本屋大賞が大好きな読書会の仲間からでした。
文章サポートライター梨理です。
第13回本屋大賞受賞作なので、間違いないだろうと。
なんとご本人も読まれる前に、題名だけ先にご紹介されたのです。
その後も幅広い年代の方から薦められた本です。
読書は個人的好き嫌いが出やすい分野ですから、珍しいと感じましたね。
個人的には、タイトル・装画・装丁に惹かれて読み始めました。
「羊と鋼の森」 宮下 奈都 著
主人公はピアノの調律師。
あまり知られていない世界ではないでしょうか?
プロフェッショナルな職業ものが好きなので、
その点も期待しつつ物語の世界に入っていきました。
表題:羊と鋼の森
著者:宮下 奈都
出版社:文芸春秋
出版年:2015年9月
分類:日本の小説
個人的エッセンス15
- 具体的なものの名前を知っていて、細部を思いうかべることができる強味。
- 調律の精度をあげると、弾きこなせないこともある。
- 森は深い。それでも引き返すつもりはない。
- 原民喜のあこがれている文体を音になぞらえる。
- 依頼主のイメージを具現化する先が調律師の醍醐味。
- はじめから望んでいないものを取りこぼしてもつらくない。
- ピアノの基準音のヘルツが上がっていっている理由とは。
- 音楽は競うものではなく、競ったとしても楽しんだもの勝ち。
- 継ぐものがあるなら、もうすでに体の中に継がれているのではないか。
- わがままがでる時は自分を信用するといい。
- 努力と思わずできることは想像を超えた可能性が広がる。
- どんなことでも1万時間(5・6年)でものになるはず。
- ピアノのタッチとは鍵盤の軽さではなくて、ハンマーが弦を打つ感触。
- ピアニストの中にない音は弾くことができない。
- 生への祝福のピアノの音色。
読み終えて
第13回本屋大賞はもちろんのこと、
幅広い年代の方が推す理由がわかった様な気がします。
主人公は天才肌ではない、ごく普通の若い男性なのです。
素直な主人公の視点で物語は進んでいきます。
元々音楽の素養があった訳でもないのに、
ある日突然調律師の世界に魅せられて、ひたすらコツコツと修行を続ける。
そこに読者は、忘れていた真っ当な生き方を思い出すのかもしれません。
音楽好きでなくても、読書好きな皆様にはお薦めしたい本です。
偶然、この本を読んだ直後の週末に、この本を原作とした映画が公開されると知りました。
映画も評判が良さそうなので楽しみですね。
書誌データ
表題:羊と鋼の森
著者:宮下 奈都
出版社:文芸春秋
出版年:2015年9月
分類:日本の小説
* 羊と鋼の森 オリジナル・サウンドトラック SPECIAL(AL2枚組)
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