忘れることは悪くない!「忘却の整理学」を読む
「あれ、何しにここへ来たんだっけ?」
スタート地点に戻って思い出す。
こんなシチュエーションは今に限らず、子どもの頃からありました。
記憶力に自信がなくなった、物忘れが多いとお悩みの方へ。
今日ご紹介の本は、忘却の大切さにスポットを当てた本なので勇気が出ますよ。
それでは早速、中身を見ていきましょう。
「忘却の整理学」 外山滋比古 著
著者:外山滋比古
出版社:筑摩書房
出版年:2009年
分類:普通心理学
個人的エッセンス 7
- 「思い出は人生の彩りであるが、忘却があってこそ人生は生きるにたえられるものになる」byエンリコ・クラルドニ
- 呼吸において息を吐くのが先であるのと同じように先行すべきは忘却
忘却によって頭の中を掃除にした後、新しい知識や情報を取り入れる - 教え、教えられるというのはもっとも親密なコミュニケーションである
- 頭は成功だけを記憶して次のトライをする
これを繰り返すと失敗が消失するからやがて成功する - なつかしさはイメージから生ずる感傷、現実には根ざしていない
- 整理とは余計なものを捨て邪魔なものを取り除く(忘れる)こと
- 思考の肩代わりをする知識が多くなればなるほど、思考は少なくてすむ
その結果、ものを多く知っている人は一般的に思考力がうまく発達しないという困ったことが起こる
読み終えて
記憶の前に忘却が先という命題が繰り返し主張されています。
本の流れとしては、くどく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
それも人の忘却を想定した章立てなのかもしれないと感じました。
読書好きはどうしても、知識や情報を最大限取り込もうとしてしまいますよね。
不要な知識まで大事に温存してしまうとは、耳の痛い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もっとも有効な対症療法は忘却力ですが、
もっと知識のアウトプットも心がけていきたいと思いました。
情報収集が得意な方にこそ読んでいただきたい本ですね。
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