「金田一秀穂のおとなの日本語」ー読書案内
日本語や文章系の本は、気づいたら一度はさらっと読んでいます。
(熟読するかどうかは本によります)
この本は、金田一氏の日本語エッセイという情報だけで、間違いなく面白い予感がしました。
「金田一秀穂のおとなの日本語」 金田一秀穂 著
出版社:海竜社
出版年:2017年9月
分類:言語学
金田一というお名前には、国語辞典でお世話になった記憶がありますよね。
著者は言語学者金田一家の3代目に当たる方。(言語学者の金田一京助氏が祖父、春彦氏が父)
最近話題の「忖度」のお話から、海外で感じた日本の嘘の特徴まで、幅広く楽しい日本語エッセイです。
個人的エッセンス10
-
- 忖度は言語化されていない相手の気持ち。
- 本音を飼いならして共存するツールとしての言葉。
- 日本語能力とコミュニケーション能力は別。
- 語彙は多い方が、世界を明晰に理解できる。
- 教育の目的は、自分で考え、判断し、表現できる人間を育てること(By アリストテレス)
- 物理的な距離ではなく、二人が話す相対的な距離感が、日本語では重要な役割を果たす。
- 才能であると呼ばれるものは、好きであるかどうか。(By 著者の大学時代、教授の言葉より)
- できるというのは、体がその通りに動くということであり、わかるというのは、その説明ができる、言葉に換えていうことができる。
- 言語というものを持ってしまったおかげで、できるだけではなく、わかりたくなってしまうのが、人間の歴史。
- LINEのやりとりはすべて記録に残っている。遊び仲間には向かない。
読み終えて
文章を書くのが上手い人は、読者とのコミュニケーション能力が高いということ。
ブログを書く人は受け手を想像できているというお話は、現役ブロガーさんには実感があるところでしょう。
簡単に繋がれるLINEは、コミュニケーションツールとしては難易度が高いと感じておりました。
- エッセイとしても大変読み応えのある本です。
- * 金田一秀穂のおとなの日本語出版社:海竜社出版年:2017年9月
分類:言語学
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