”朝曇(あさぐもり)”盛夏の頃の季語
夏といえば青い空と夕立。
1日の始まり、夏休みの朝はどんな風景だったのか覚えているでしょうか。
朝曇(あさぐもり)ー盛夏
早朝は雲が重たい感じ。
今日は天気が悪いのかな?
午後に近づくにつれ青空と強い日差し。
今日も夏らしい暑さ。
セミの鳴き声も元気ないつもの昼下がり。
こんな数日間を過ごした記憶はありませんか?
これにはちゃんと理由があります。
前日の強い日差しで蒸発した水蒸気が、明け方になると冷えるのです。
曇りや雨の日になるのではなく朝の一時的な現象。
これが「朝曇り」なのです。
今日も夏の暑い1日が始まります。
”朝曇”ー盛夏の頃
盛夏の頃の気になる季語。
”朝曇”
もうすぐ灼熱の太陽がやってくる。
嵐の前の静けさの様な早朝の曇り空なのです。
朝曇を使った俳句の中から一句。
葭切のをちの鋭声や朝ぐもり(よしきりのをちのとごえやあさぐもり)
水原秋櫻子
葭切(よしきり)とは、水辺のそば、葭(よし)の草に巣を作る鳥のこと。
夏の鳥なので、葭切(よしきり)自体も夏の季語ですね。
見た目はスズメに似た鳴き声がうるさい鳥で、別名仰々子(ぎょうぎょうし)なんて付けられています。
朝の静けさの中に葭切(よしきり)の鋭い声。
身近な自然や鳥たちを描写した印象派の俳人、水原秋櫻子らしい句ですね。
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