「楽しく学べる『知財』入門」ー読書案内

   

フリーランスで仕事をしている人に限らず、

知的財産権について知っておくことは、現代人にとって必須になってきてますね。

文章サポートライター梨理です。

例えば、読書案内等で注意しているのは、

引用元の明示・引用は一部・引用と感想を区別すること

ですね。

フリーランスの基礎知識、コンパクトにまとめた新書をご紹介します。

「楽しく学べる「知財」入門」  稲穂 健市

知的財産権は細かく分けると、

  • 著者権
  • 特許権
  • 実用新案権
  • 意匠権
  • 商標権

に細分化されています。

出版社:講談社

出版年:2017年2月

分類:研究法.技術教育

ひとつの知的財産が認定されるかどうかも、

はっきり明確なラインもあれば、グレーゾーンもあり、

全てを理解するのは大変です。

 

知的財産権を論じる前の、著者の大前提の言葉に納得しました。

そもそも、人類は模倣を通じて進歩してきた。

そう、人類の歴史は模倣の歴史だったんですよね。

そこを理解した上で、現代社会の法律にのっとり、

この権利をどう扱っていくのか、考えていくことが大切だと思いました。

見解によるグレーゾーン

  • 内容的と時間的な差異によって、安全地帯がある。
  • 同種の事例でも、認められたものとそうでなかったものがある。
  • 時を経て、見解が変わったものもある。

審査も人がするもの、見解によって明暗が分かれるものなのですね。

身近な事例

  • 短い表現には類似性が認められない(キャッチフレーズに独自性なし)
  • 写真の中に意図せず、付随的に写り込んでしまったものはOK(2012年に改正)

誰もが思いつく様な言葉は、使っても大丈夫で、

長い文学的表現には、権利が認められるということでしょうね。

読み終えて

2014年頃から、登録商標が急激に増えているそうです。

自分が思いついたことは、人も思いつく可能性がある訳で、

ある意味、早いものがちの世界ですよね。

どこまでが模倣でどこまから独自性となるのか、

知的好奇心を満たされながら、読み進めることができました。

 

事例が豊富で、解説はユーモアがあり読みやすく、

知的財産権について知りたい方へ、始めの1冊としてお薦めしたい本です。

書誌データ

* 楽しく学べる「知財」入門 (講談社現代新書)

出版社:講談社

出版年:2017年2月

分類:研究法.技術教育

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