「嬉しいです」言葉と表現の選択

   

私たちは普段モノを書く時、無意識に言葉や漢字を選んでいます。

その選択理由は、常用漢字であったり長年の勘であったりと様々ですよね。

文章サポートライター梨理です。

この気持ちにピッタリな言葉は何だろうと迷うことはありませんか?

別に文学者でなくても、一人前の社会人として適切な言葉を使いたいもの。

そんな言葉の表現や漢字の選択を探るシリーズです。

今回は取り上げる言葉は、誰でも良く使う言葉「嬉しい」です。

「嬉しいです」嬉しい気持ちを伝えたいのに難しい

「嬉しい」

この言葉を丁寧語にするなら「嬉しいです」

小学生の作文でも使う言葉表現ですよね。
大人が使うにはちょっと簡単過ぎる気がします。

ビジネスレター、ブログ記事で、もう少し大人らしい表現方法をしたいと思うことはありませんか?

書き言葉なら「嬉しゅうございます」と書くことができます。

美しい日本語ですよね。

これが実際にビジネス文書で使えるかというと・・・?
古くさい人、固苦しい人というイメージを持たれてしまうおそれもあります。

他にどんな表現があるのでしょうか?

1.「嬉しい」+終助詞を使う

「嬉しい」という形容詞に直接動詞を接続すると、どうしても不自然さ残ります。

そこで終助詞「の」を入れて響きを和らげる方法です。

「嬉しいのです」

どうでしょう?

ちょっと空気が変わりますよね。

ただ、この「嬉しいのです」と表現すると、嬉しさがダイレクトに伝わらない気もします。
気持ちが薄められる感じもありますね。

この微妙なニュアンス、日本人なら説明はできなくても感じられるところでしょう。
(日本語習得が難しいと言われるのは、この微妙な響きの変化にもありそうですね。)

2.「嬉しいです」+「思います」で丁寧に表現

前述したように、「嬉しいです」というだけで丁寧語、すでに敬語の範疇です。

それだけでは相手への敬意が弱いと思う場合、もうひとつ丁寧語を付ける方法があります。

「嬉しいです」+「思います」=「嬉しく思います」

これでいかがでしょうか?

ビジネスレターでは、このくらいの丁寧さがナチュラルに受け取ってもらいやすいと考えています。

3.「嬉しい」+名詞で感情を伝える

「嬉しい」+動詞が小学生の様な表現になっていまうのなら、「嬉しい」+名詞はどうでしょうか?
その後に念を入れて、感謝を気持ちを言葉にしたら?

「嬉しい時間でした」+「ありがとうございました」

先方様にも、充分に喜びの気持ちは伝わると思います。
この言い回しは私もよく使います。

4.他の言葉に言い換える

「嬉しい」という言葉は感情を表す言葉ですから、ビジネスの現場にそぐわない面もあると思います。

他の言葉に言い換えるのもひとつの方法ですね。

どんな場面で使うかによって適切な言葉は変わってきます。

「感謝致します」
「幸いです」

このふたつは置き換えてもあまり違和感はありません。

ただ、嬉しさという点では遠くなってしまいましたね。
親しいお客様でしたら、ちょっと距離を感じられてしまうかもしれません。

オーソドックスなビジネス文書の時に使ってみてくださいね。

「嬉しい」の表現選択のまとめ

大人としての「嬉しい」言葉の表現方法。

「嬉しい」という気持ちをダイレクトに表現する方法は、なかなか難しかったですね。
お相手との距離感で選択するのが良さそうです。

親しい間柄では、あえて「嬉しかったです」と書く時もあります。
確かに稚拙な感じは否めませんが。
この思いをストレートに届けたいという時には有効ではないかと思っています。

言葉は生きものであり、言葉にはコトダマがあるのですから。

豊かな日本語は、繊細な心のひだを表現するのにピッタリの言語ではないでしょうか。

肩ひじ張らずに、伝わりりやすくて適切な言葉を探っていきたいものですね。

参考図書

タイトル:「日本語あれこれ事典

出版社:明治書院
出版年:2004年
監修:甲斐睦朗

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